子どもによるベランダ閉じ込めトラブル

ベランダに出ている間に、室内の小さい子どもがカギをかけてしまい部屋に入れなくなってしまうトラブルは少なくありません。子どもは親が外にいるので会いに行こうとしたり、また好奇心ゆえに見様見真似でカギをいじっている間にカギをかけてしまうというケースがほとんどです。

閉め出されてしまったことに気付いた親がカギを開けるようにベランダから声をかけても、子どもは親の所に行けないのでパニックで大泣きしたり、親の言葉やカギをかけること自体を理解できず、カギを開けることができないのが大半です。

室内に取り残された子どもの危険性

室内に取り残された子どもには様々な危険があります。小さい子どもは全身をフルに使った遊びが大好きですが、跳ねたり飛び降りたりといった遊びから、頭を打ったりたまたまそこにあった物で切り傷を作ることがあります。

また、水まわりは小さい子どもにとって危険な場所です。湯船に水が入っていれば転落して溺れたり、熱いお湯になっていたら熱傷の危険もあります。トイレや洗濯機の水も危険です。水が少量でも、鼻と口が浸かれば溺れてしまいます。

他にも洗剤やたばこなどの誤飲、キッチンの刃物でケガをしたりガスの火を着けてしまうなど、室内の子どもには危険がいっぱいです。さらに暑い季節では熱中症を引き起こすことも考えられ、命の危険につながります。

そのため、室内に子どもを一人残したまま何時間も過ごすのは危険です。

いざという時のために携帯と鍵を持ち歩いておくと安心

ベランダに閉じ込められてしまって一番困るのが、隣人なども不在で誰にも気付いてもらえないことです。そのため、ごくわずかな時間であっても携帯電話と家のカギを身につけておく習慣が大切です。携帯電話を持っていれば、親戚や知り合いに連絡をとることが可能です。最悪の場合、鍵の業者や119番に電話をかけることもできます。

また、カギを持っていて隣の住人が在宅であれば、ベランダ越しにカギを渡して玄関から助けてもらうことができます。隣人に協力してもらうケースではベランダ伝いに移動することも考えられますが、マンションなどの高さによっては非常に危険なので、できる限り別の手段を取りましょう。

ベランダ閉じ込めを防ぐ方法

ベランダ閉じ込めは少し気を付けるだけで未然に防ぐことが可能なので、子どもがカギをかけられないように対策をしましょう。

ベランダに出る時間を短縮する

ベランダ閉じ込めは、ベランダに出ている時間が長ければ長いほど起こる可能性が高くなります。よって、ベランダに出ている時間を可能な限り短縮することで、閉じ込め防止対策になります。

ベランダでの作業の代表はやはり洗濯物関係です。ベランダに出ている時間を短縮するためには、室内でできる作業は全て済ませておくことがポイントです。これから干す洗濯物をかごに山盛りにしてベランダでひとつひとつ干すのではなくあらかじめ室内で洗濯物をハンガーに掛けておき、ベランダではハンガーを竿に掛けたらすぐ戻るよう心掛けることで、外にいる時間が短縮され、閉じ込められるリスクもかなり減らすことができます。

窓に何か挟み込む

一般的にサッシなどに使われているクレセント錠の場合、完全に閉め切ったらカギがかけられる仕組みになっています。この仕組みを利用して、ベランダに出なければならない時には窓に何かをはさんで完全に閉まらない工夫をしておくと閉じ込め防止対策になります。

はさんでおく物は手近な物であれば座布団やつっぱり棒などですが、子どもの力ではすぐには動かせない物がより安心できます。また、たいていのご家庭にある大きな布団ばさみを窓ガラスにクリップのようにはさんでおくのも効果的です。赤ちゃん用品を扱うお店に行くと、専用のストッパーなども売られています。

ベランダ閉じこみ防止のために窓に何かをはさんでおけば、子どもが指をはさむことも防げます。

窓の鍵を交換する

ベランダに閉じ込められてしまう一因に、子どもの手が届く位置にカギがあることがあげられます。届かないだろうと漠然と思っていても子どもの成長は早く、また手は予想以上に高いところまで届くものなので、可能な限りの高い位置にカギを付け直すことはベランダ閉じ込め防止対策として大変効果的です。

また、ベランダのカギが高い位置に付いていることで空き巣にとってはカギを壊して侵入する作業が難しくなり、防犯面でもメリットがあるため一石二鳥です。