エジプト錠の紹介

近年はセキュリティ技術もハイテク化し、いろいろな種類の鍵が開発されています。現在ではそのように多種多様な鍵が存在しますが、昔はどうだったのか知らない人が多いです。

鍵の歴史はかなり古く、人類が宝物や食料などの大切なものを守る意識を持った時代に作られました。最も古い鍵はエジプト錠です。構造は現在からみると、非常に簡易であり、錠とかんぬきを数本の細い棒で留めるだけです。開閉時は鍵を使用して、その細い棒の抜き差しをして、かんぬきを移動させる構造でした。

定かではありませんが、錠は高確率で木製であったと言われています。そのため、耐久度はそれほど高くなかったようです。強い衝撃を与えると破損する程度のものであったと推測されています。

また、構造的にもかんぬきと錠を繋ぐ細い棒はそれほど強くないため、そちらに負荷がかかりすぎると壊れる恐れもあったようです。このエジプト錠は、今から4000年程前のものなので、今のハイテクを使用したセキュリティ性能の高い鍵と比べると随分見劣りするのは仕方がないことです。その一方で、現在でもかんぬきを使うタイプの鍵は多くあるので、その基本構造が4000年程前に構築されていたことは驚嘆に値します。