南京錠の紹介

南京錠は、U字型の掛け金を対象物や鎖などに引っ掛けて、それを箱型の本体にセットさせる構造の錠前を言います。開錠する上では鍵を用いるか、本体の数字を合わせるダイヤル式になっている場合がほとんどです。

U字型の部分の掛け金をスライドさせる構造になっており、持ち運びにも優れ簡易な錠前としても普及されています。U字型の掛け金の先端には切り口が付いており、それを本体に押し込むだけで施錠できる構造となり、開錠する上では鍵やダイヤル式の本体を合わせたときだけ開錠されます。

主に使われているシーンには、部室・小屋の施錠、ごみ収集所、ロッカーなどで日本でもよく見かける錠前の一つです。特長としては、もし万が一鍵やダイヤルの番号を忘れたとしても、ヤスリなどを使ってこじ開けられることができる点です。

錠の構造自体が西洋式の錠前であり、近世の舶来品や珍しいもの・小さい物などを南京と冠して呼ばれていたため、そのまま「南京錠」となったのが名称の由来です。歴史的に見ると、紀元前500年前から古代ローマでは南京錠が使われていた形跡があり、一部の学説ではそれ以前よりも古くから使われた可能性もあると言われています。人類史上でも長きに渡って存在する錠前で、世界的にもメジャーな鍵の一つです。