TSAロックの紹介

スーツケースやスーツケースベルトなどの旅行用具に使用される錠前で、アメリカ運輸保安局・運輸保安庁(TSA:Transportation Security Administration)より認可を受けたものを、TSAロックと言います。2001年9月に、民間航空機を利用した同時多発テロが発生して以来、アメリカではセキュリティーの強化がなされ、空港においても、従来より厳重な荷物検査が実施されるようになりました。

そして、スーツケース等に施錠がなされている場合には、その施錠機構や用具本体を破壊して内部検査を実施する権限を、TSAは付与されています。しかも、その破壊行為によって生じた損害(収納物の盗難・損傷を含む)に対して、その責任を負わなくても良いルールとなっています。

そこでですが、TSAロックについては、TSA側が解錠ツールを所持しているため、錠前を破壊することなく検査実施が可能とされています。このことから、旅行用具を施錠したい場合においては、TSAロック装備の製品を選択することが推奨されています。しかしながらTSAロック装備の旅行用具に関しても、検査時にTSAロックが損傷を受ける事例が、少なからず報告されています。そして、たとえTSAロックであっても、空港で荷物を預ける際には施錠しない方が望ましいと、乗客にアナウンスしている航空会社などもあります。

ちなみにTSAロックには、シリンダー式やダイヤル式の幾つかのバリエーションの製品があり、通常はあらかじめスーツケースなどの旅行用具に装備されています。